レジミスが店舗運営に与える影響
レジ金が合わない。飲食店をしていると、レジ金誤差で悩まされることは何回かありますよね。自動レジの普及によって大手ではミスは減ってきていますが、小さな店舗では導入する資金がない場合もあります。ヒューマンエラーや繁忙期のストレス、教育不足によってレジ金誤差が起こる場合もあります。その結果、売上や顧客を損失したり、スタッフの士気が低下して従業員を失ったりします。
本記事では、意外と厄介なレジのミスを最小限に抑えるための具体的な対策を紹介します。私自身が、元々ミスを起こしやすい性格でした。人間を変えること自体は難しいため、仕組みを改善する必要があります。私のような人間でも安心してレジ締めができる仕組みをお伝えします。
レジミスの主な原因と背景
レジミスには原因があります。その原因を潰すことでレジミスを解消することができます。原因は4つあって、ヒューマンエラーの原因、環境要因、教育不足、システムトラブルに分けられます。では説明していきます。
(1) ヒューマンエラーの要因
ヒューマンエラーとしては以下の要因が挙げられます。
・お釣りの数え間違い
・そもそも覚える時に適当に覚えている
・疲労による、集中力低下
これは個人差があります。単純作業が得意でミスをしないタイプもいます。注意散漫な従業員もいるでしょう。個人の性格を理解する必要があります。ただし、これが原因の場合は改善することが難しいです。
(2) 環境要因
環境要因としては以下の要素が挙げられます。
・店舗が繁忙状態にあるときの焦り
・照明やカウンターの配置などの物理的要因
・価格に端数が多く数えにくい
この環境要因は店舗側が変えやすい部分になります。環境要因を先に洗い出すことを考えましょう。
(3) 教育不足
教育不足としては以下の要素が挙げられます。
・レジ操作の基本手順が統一されていない
・マニュアル不足
・レジの重要さを伝えられていない
教育不足は人数が大きくなるにつれて増えてきます。責任者に直接教えられた人は問題ないとしても、その人が教えた相手は正確に覚えられていない可能性があります。伝達する人が多ければ多いほど、情報は伝わらないものです。
(4) システムトラブル
これは割としょうがないかもしれない。
・POSシステムの障害が起こる
POSシステムの障害がおこるのはどうしようもないので諦めましょう。システム業者によって違うこともありますが、基本的には一緒です。
レジミスを防ぐためのチェックリスト
ヒューマンエラーは個人によって違いますが、少なくすることはできます。大体のヒューマンエラーは作業中に他のことを考える、集中できていないことが原因で起こります。集中するためには、「考えない」ことが重要です。考えないでいいようにチェックリストを作成してみましょう。
(1) オープン準備時のチェックリスト
オープン時のチェックリストに必要な項目は以下の通りです。
・レジの動作確認(POSシステム、プリンターの状態)
・必要な金種の補充
・釣り銭の確認(各金額の適切な量)
レジの動作確認は、各POSシステムによって挙動が違うと思うので、画像を載せたマニュアルがあるとわかりやすいです。釣り銭も必要量を決めておいて、両替を容易にできるようにしましょう。
(2) 営業中のチェックリスト
営業時のチェックリストに必要な項目は次のとおりです。
・スキャン後の商品数と金額を必ず確認
・クーポンや割引の適用漏れチェック
・現金以外(カード、電子マネー)の取引確認
・お札のお釣りを渡す場合は目の前で数えて確認
在庫確認とクーポン確認はするようにしましょう。誤差はクレームの元です。落ち着く時間を見計らって、毎日確認できるようにしましょう。
(3) レジ締め時のチェックリスト
レジ締めを行う際に必要なチェックリストは次の通りです。
・売上と現金の一致確認
・残金の計算と記録
・日次レポートの出力と確認
朝と夜のダブルチェックをすることで、大きなミスを防ぐことができます。一致していない時の対応を決めておくことが大切です。どのように確認し直すか、どのように連絡するか、レジ締めをどのように進めていくかをチェックリストに記しておく事によって、従業員がパニックになることを防げます。
レジトラブルが発生した際の対応策
実際にトラブルが発生してしまった時の対応策について下に示します。
(1) POSシステムのエラー
正直、システムエラーは起きてしまったらしょうがないです。説明書を読んで、冷静に対処しましょう。POSシステムによるので、詳しい説明は省きますが対応の手順について述べます。
①システムエラーの原因を考える(端末・サーバー・ネットワークなど)
②原因となっているものに対して対応する
端末→再起動 サーバー→サポートセンターに連絡 ネットワーク→wifiのルータに不具合がないか確認
③POSシステムが治らなければ、現金で対応する。
メモ書きで伝票を作成。会計時に預かる。領収書の紙も用意しておく。
POINT
原因を特定するためには、「試す」必要があります。例えば、端末に異常があるか試すためには、他の機器でログインできるか、他の機器でネットワークが使えるか、など仮説を立てて検証する必要があります。ネットで異常を検索する、AIに聞くなどで対応できることも多いので、まずは何がおかしいのか考えてみてください。
(2) お釣りの間違い対応
お釣りを間違えた時は、すぐに謝りましょう。そして返金しましょう。誠意を見せることが大切です。ただし注意すべきなのが、お釣りを間違えたという事実を明確にすることです。世の中良い人ばかりではないので、言いがかりをつけることで返金を試みる人もいます。
事実を確認、誠意のある謝罪、迅速な返金処理、この3点を守り、再発防止に努めましょう。
(3) 二重請求や誤請求
二重請求やご請求をしてしまうこともあるかもしれません。当日気付けば良いですが、後日言われることもあるかもしれません。この場合も事実を確認、誠意のある謝罪、迅速な返金処理を心がけましょう。お客様との相互確認を行うことでミスを減らしましょう。
(4) 不正防止策
過剰現金の保管は避けて、毎日入金するようにしましょう。当日中にお金を処理するということが不正を発見する上では非常に重要です。悲しいことに信用していても、従業員がお金を取ってしまうということはあり得ます。監視カメラ等を設置して、不正を防ぐことは、しっかりと働いている従業員のためにもなります。従業員を守るためにも不正は監視しましょう。
ミスを防ぐ仕組み作りのポイント
ミスを防ぐための項目は以下の通りです。
• 教育とトレーニングの充実
• 新人教育時に重点を置くポイント(操作手順、トラブル時の対応方法)
• ロールプレイングによる模擬訓練の実施
• 環境の整備
• スタッフが快適に業務を行える環境作り
• レジ周辺の整理整頓
• システムの最適化
• 定期的な機器のメンテナンス
• 自動化ツール(電子マネーの普及、セルフレジ導入)の活用
これらを詳しく説明しても良いですが皆さん、知っていると思います。シンプルにまとめると、ミスを防ぐためには人間の意思力を当てにしてはいけません。ミスしようがない状況を作るしかなです。
例えば、小銭のミスが多いのであれば、会計で小銭が出ないような価格設定にする。卓番を間違えて会計することが多いのであれば、卓のバーコードで会計できるようにする。レジ締めミスが多いのであれば、現金決済をやめる。作業がそもそも必要かという視点で考えれば、新しい解決策を見つけることができます。人間の脳を誘導するマニュアル作り行い、サービスに焦点を与えられるように努めましょう。
レジミス防止で得られる成果
レジミス防止の取り組みは、店舗運営の安定に直結します。正確な会計は顧客の信頼を高め、売上損失やクレーム対応にかかる無駄なコストを削減します。また、従業員にとっても効率的かつミスの心配が少ない環境は、ストレスを軽減し、職場満足度を向上させる効果があります。仕組みの改善を通じて、より良い職場環境と顧客満足度を両立できるのです。ミスのない運営が当たり前になれば、店舗全体の生産性も飛躍的に向上するでしょう。
実践するための行動計画
まずは、現在の業務フローを見直し、原因分析を行いましょう。特にヒューマンエラーや環境要因の特定が重要です。次に、導入しやすいチェックリストを作成し、オープン準備、営業中、レジ締めの各段階で従業員が確実に確認できる仕組みを導入します。また、定期的な教育やロールプレイングを通じてトラブル対応能力を高めることも欠かせません。最後に、自動化ツールやシステムのメンテナンスを計画的に行い、長期的に効率化を図りましょう。
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