「人生の目的を決めろ。」
そう聞いたことがある人は多いでしょう。目的があるから目標が立てられ、具体的な行動につながる。それが人生を豊かにすると言われます。特に就職活動では「人生の目的」について問われる場面が増えます。そのたびにうんざりしていませんか?
結論から言うと、人生の目的は必ずしも必要ではありません。
その理由を3つに分けて説明します。
1. 人生の目的は多くの場合「無理やり作られたもの」だから
「人生の目的は何ですか?」と聞かれたら、何を思い浮かべますか?
人助け、環境問題の解決、人の可能性を広げる… これらは就職活動などでよく聞くフレーズです。
しかし、それが本当に自分の心から湧き出たものでしょうか?あるいは、他人に「立派だ」と思われるために作り出したものではないですか?
例えば、自分が詐欺に遭って無一文の状況で、他人を助けることを考えられるでしょうか?
あるいは、自分の命が明日終わると知った時に、それでも環境問題に取り組めるでしょうか?
もし普段の生活の中で「ありがとう」や「ごめんなさい」が自然に言えないなら、大きな目標を掲げるのは自己満足に過ぎないのかもしれません。
人間はまず自分が満たされることが大切です。
自分の生活や気持ちに余裕ができたとき、初めて他人を助けたり、社会のために行動したりできるのです。目的を無理に掲げるのではなく、今できることに目を向けてみましょう。
例えば、「周りの人を笑顔にするために何ができるだろう?」と考えて行動する。それを積み重ねるだけで、豊かな人生になるのではないでしょうか。
2. 目的が変わることは自然なこと
目的を持つこと自体は悪いことではありません。しかし、目的に執着しすぎると苦しくなることがあります。
人間は変化を嫌いますが、同時に成長する存在です。そのため、昔の自分が決めた目的が今の自分に合わないことはよくあります。
例えば、メジャーリーガーになることを目標に努力してきた人がいるとします。その目的が「自由な暮らしをするため」だったとしましょう。もしその人が宝くじで大金を手に入れたら、目標を達成したことになります。
でも、なぜか満足感を得られない。昔の自分が「自由な暮らし」を目的だと思っていただけで、本当に求めていたものは違ったのかもしれません。
目的に固執すると、こうした違和感に気づけなくなります。
目的は、常に変わるものであると受け入れることが大切です。
今の自分の気持ちや価値観を大事にし、必要に応じて目標を見直しましょう。それが自然な生き方です。
3. 行動こそが人生を作る
考えることも大事ですが、それ以上に行動が人生を動かします。
なぜなら、世の中には無数の不確定要素があるからです。
明日地震が起きるかもしれない、病気になるかもしれない、予測できない出来事がいくらでもあります。こうした不確定要素の中で「完璧な目的」や「確実な計画」を立てるのは不可能に近いのです。
それよりも、現在の状況をもとに行動してみる方が多くの学びを得られます。迷ったら一歩踏み出してみる。時には面倒だと思う道を選んでみる。その積み重ねが人生を形作ります。
僕自身も多くの迷いを経験してきました。悩んだ末に行動してみた結果、得られるものが何倍にも大きくなることを実感しています。結局、迷ったら動く。それが最良の選択です。
おわりに
「人生の目的」を無理に決める必要はありません。目的がなくても、目の前のことに全力で取り組み、今の自分を大切にする。それだけで人生は楽しいものになります。
あなたの中で「これが正しい」と思う選択が、あなたにとっての正解です。今の自分を信じて行動してみてください。その先に、あなただけの道がきっと見えてきます。
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